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執筆者の写真昌俊 和田

オリジナル脚本『死者の夜明け』

更新日:7月24日

アドリブ劇 死者の夜明け


シェルターの中でカップルがイチャイチャしている

「愛してるよ」

「愛してるよ」

「たとえ世界が終わっても愛してる」

「私も、たとえ世界が終わっても愛してる」

リュウが冷やかす

「外はゾンビだらけだっていうのに、おあついねえ」

「ここにかくまっていただいてありがとうございます」

「いいってことよ。愛する者同士は一緒にいるべきだからな」

ちょっともの想いにふけるリュウ


「お友達はだいぶ具合が悪そうだな」


「助けて!」

という少女の声

「たのむ!開けてくれ!」

「あの声は」

リュウがドアをあける


銃の代わりにピコピコハンマー


「生存者か?」


「リュウ?」


「マサ?」


「この子には免疫があるんだ。母親を探してる」


「そいつ、具合が悪そうだぞ。大丈夫か?」


起き上がって襲いかかるゾンビ


和室からも入ってくるゾンビ

「どっから出てきたんだよ。聞いてねえぞこんな展開!」


「ぐあああ」

かまれるマサ


「逃げろ!おれが身代わりになる」


彼女をかばってかまれる彼氏


ピコピコハンマーで倒すリュウ


「あんな風になりたくない、君の手で終わらせてくれ」


「できないよ」


「ウウ〜」


「そいつから離れろ!」

「ダメ!彼を傷つけないで」


かまれる彼女


「約束したもんね。ずっと一緒だって。それ貸して。最後は私の手で」

「愛してるよ」

彼氏をハンマーで殺して、自分もハンマーで死ぬ彼女


「この子を頼む」

「最後はお前の手で終わらせてくれ」


「マサーーー!」


そっと肩に手をおく少女


その手を握るリュウ


ゾンビの声が聞こえてくる


「離れるなよ、おれが道を切り開く」

画面からフェードアウトしていくリュウと少女



無断転載・無断使用禁止

 

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短編映画『死者の夜明け』劇団ぎょう座【第九作】(字幕入り)[アドリブ劇]


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