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体温と同じものカット割台本(オリジナル脚本)

  • 執筆者の写真: 昌俊 和田
    昌俊 和田
  • 2 日前
  • 読了時間: 26分

最初に椅子を円く配置して立ち位置を確認しておくこと。できるだけ間隔をつめて座る

と映りやすい

リリ

マユ ユリ

ミヨン ミカ

マナカ アヤネ

和田

しゃべっている時は基本的に臍上カット。2ショットのカットは両者が映るように もしく

は足先までの全体カット

時々ごしのカットをいれる

全体的にシネマティックよりはドキュメンタリーっぽく

最初はリリの椅子はない

紙コップを全員が手に持っていること

紙コップは全員が同じ柄と色にしておくこと

紙コップの手前側にピンマイクを露出装着。紙コップをマイクにしてしゃべるとうまく録

音できる。セリフを撮るときはマイクのついた紙コップと交換すれば装着の時間が短

縮できる

それぞれの椅子からカメラを向けて反対側の人物を違和感なく写せるかチェックする

こと。近すぎて違和感ならごしのカットにすること。最初にこの椅子の配置をしっかりと

場当たりすること。できるだけ2ショットメインにするとカットのつながりが自然なのであ

まりセリフをしゃべっている人物以外は映さないようにすると安全

総カット数72カット インサート多め 同ポジカット多め ドキュメンタリーっぽい感じ

『体温と同じもの』

第三稿

作・和田昌俊概要

産みづらさや育てづらさを抱える現代日本社会のママをテーマにしています

少子高齢化が進む社会情勢の中、すべてのママさんが安心して出産育児を迎えるこ

とができるような環境こそが大事であるというメッセージを伝えます

社会問題の提起

妊娠中から出産後 1 年以内に自殺した女性は 2 年間で 118 人います。妊娠中から

出産前後の時期に「交際問題」・「子育ての悩み」・「産後うつ」などの問題が深刻で命

を絶ってしまっています。自殺までいかなくても悩んでいる女性は多く、大変重大な社

会問題です

作品の特徴

「おなかの中の赤ちゃん」・「哺乳瓶のミルク」・「人のあたたかさ」これらを「ぬくもり」の

大切さと表現することで母子環境の改善と重要性を訴えます

ぬるいコーヒーを人肌のあたたかさ=ママさんにとっての哺乳瓶のミルクのメタファー

として使い、孤独感と忙しさに負けずにがんばる女性を応援する様子を描きます

蓋付き紙コップを大人の哺乳瓶として扱い、おしゃれな日常の象徴を育児の苦しみの

象徴として扱います

演出プラン

肌感覚で身近に問題を感じて欲しいのでシネマティックではなくドキュメンタリー調に

仕上げます。そのためセリフはできるだけ独白っぽく可能な範囲で長回しで撮ります。

後半の子どものことを話すシーン(つらいけどやっぱり可愛い)は見せ場となるため、

前半の愚痴パートからの後半の幸せパートの温度差を意識して演技して下さい

舞台設定

ぬくもりのわ という架空のママさん交流会のある日の様子を描き

ます。作品内 の時間経過的にはほんの 40 分~60 分くらいの想定

です。すべて屋内です。公民館の一室で行われています。設定上は劇団ぎょう座の

和田昌俊が東京都の委託を受けてボランティアで運営しています。椅子を円く配置し

てそれぞれが椅子に座り、手にはコーヒーのカップを持っています。イメージとしては

海外映画によくある断酒会などの自助グループの雰囲気です

登場人物 8 名メインキャスト■ 和田(37 歳)

劇団ぎょう座主宰。母子家庭で育った。東京都より委託されて「ぬくもりのわ」を主催し

ている。おもに司会進行役を務める。母親が育児で苦労しているのを見て育ち、母親

たちの居場所作りをしたいと考えている 。東京都の支援により、ぬくもりのわの時間

中は託児室を無償で借りられる

■ リリ(18 歳)

初参加。高校卒業と同時に妊娠が発覚。迷いと孤独を抱えている。産婦人科で「ぬく

もりのわ」を紹介されて訪れる

■ ユリ(25 歳)

育休中の夫がまったく役に立たないことにイライラしている。ちょっと毒舌な元ギャル

ママ。言いたいことは言う主義。夫はやる気はあるものの空回りしている

■ ミヨン(29 歳)

実家で育児中。夫とは離婚している。保育園に落ちて閉塞感を抱えている。両親と衝

突中。産後うつ

■ アヤネ(29 歳)

別居中の夫を持つワンオペ歴 3 年のキャリア系ママ。夫は育児に無関心。ワンオペで

限界

■ マユ(33 歳)

DV から逃れたシングルマザー。自己肯定感が低い。バイトをかけもちしている

■ ミカ(44 歳)

高齢出産。自分が他のママよりも高齢であることを気にしている。初の育児でいつも

緊張気味

■ マナカ(21 歳)

大学在学中に妊娠が判明し、中退して出産した。現在は落ち着いた生活を送り、穏や

かな笑顔が印象的。

※本作において身体的接触若干あります(女性→女性へ肩をたたく)セリフにセクシュ

アルな表現ありません(におわせ発言はあります。ごぶさた)。肌の露出はありません。

暴力的表現はありません。喫煙・飲酒シーンはありません【シーン 1 ぬくもりのわの会場 公民館の会議室 11:00 冒頭カットと常連ママ達】

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[カット 1]

固定 斜めより黒板

黒板に書かれた「ぬくもりのわ」の文字

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[カット2]

固定 机全体 紙コップまで映る

コーヒーの入った水筒が置かれている机

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[カット3]

固定 アップカット

水筒には手書きで「デカフェ」と書かれたテープが貼られているものもある

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[カット4]

固定 引き全体

ぬくもりのわの会場に集まった和田、ユリ、ミヨン、アヤネ、マユ、ミカ、マナカが輪に

なって椅子に座っている

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[カット5]

固定 手元アップカット カット6別角度からのアップカット

手にはそれぞれ紙コップを持っている

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[カット7]

固定 全体引き ユリを中心に ここは完パケ時にはオンリーになるかも

すでに常連のママさんたちの愚痴り大会が始まっている部屋

ユリ「うちの旦那さ、育休中なのに一日中スマホ。昨日なんて、ミルクあげたって言い

ながら、一回しかあげてなかったの。自分は三食+おやつまで食べてるくせに」――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット8]

固定 臍上カット or 足先までの全体カットの2ショット

マユ「うちの元旦那なんて、夜泣きの音聞いて、隣の家の子うるさいねって言ったから

ね。そのとき、もう別れようって思った。それなのにうちに抱きついてきて最近ご

ぶさただよなって迫ってくるの」

ミヨンが小さく笑いながら

ミヨン「わかる・・・うちの親も、最近の若いもんは弱いとか言って、育児中の私にもっと

頑張れって。離婚して保育園も落ちて誰にも頼れなくて弱ってるのに身内に追

い打ちかけられるって思わなかった・・・」

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[カット9]

固定 臍上カット or 足先までの全体カットの2ショット

ミカ「私は 44 歳で初めての育児で・・・周りのママ達と話が合わなくて、友達に話すと、

あなたは妊活がうまくいってよかったよねって言われちゃって。なんかゴメンって」

アヤネ「子どもができるまでも大変かもだけど、できた後も続くんですよね大変なこと

って、アタシも妊活してたからわかるけど、それまでは仲間意識があったのに、

子どもができた途端に裏切り者あつかいです笑」

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[カット10]

固定 やや引き足先までの全体カットの3ショット

マナカ「アタシは妊活ってしたことないからわかんないなあ。婚活もしたことないけど笑

あっねえねえ、和田さん、今日のコーヒーって豆の種類変えました?」

和田「あ、わかります?」

マナカ「うん、なんかいつもとちょっと違うかも」

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[カット11]

固定 臍上カットの1ショット。次が引きカットなのでここはアップショット

が欲しい

ユリ「そうだよね、ちょっとコクがあって香ばしいかも」――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット12]

固定 引きカット。 和田中央で振り向くところまで。 和田の周囲の人も振り向い

てドアの方を見る。ドア方向より最後はカメラ目線になるように

和田は黙って嬉しそうに微笑む

そのとき、ドアが開く

【シーン 2 リリが登場して和田が妊娠に気づく】

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[カット13]

固定 お芝居はドアを開けるところから。 完パケ時は開いた状態から。 ドア音を

別録りで録っておくこと。ここはアップショットでバストアップくらい

リリが扉を開けておずおずと入ってくる。

リリ「すみません、あの、ここってぬくもりのわで合ってますか?」

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[カット14]

固定 引きの全体カット。反対側の入り口方向から全体を映して距離感を映す。

和田向けからリリ方向へややパンができると理想。難しければ固定全体

和田は立ち上がる

和田「はい。初めてですよね?どうぞ、こちらへ」

和田はリリの方へ歩いて行く

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[カット15]

固定 リリインサートの表情アップカット。完パケ時は和田のセリフの後半と

被せる。次のカットでも同じ表情ではじめること

リリは周囲を見渡しながら少し緊張している――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット16]

固定 リリ向け臍上くらい。 画面左または右より和田がフェードイン。 コーヒー

のある机側からフェードインすること。リリ表情をカット15と合わせること

和田「よかったら、コーヒーどうぞ。今日はグアテマラを深煎りで淹れてきてるんです」

和田が空の紙コップを取って差し出す

リリは手を伸ばしかけて一瞬手が止まる

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[カット17]

固定 和田の表情アップカットインサート。完パケ時はインサートでカットを

挟むことで上品にすること。

和田はその様子を見て何かに気づく

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[カット18]

固定 臍上の2ショット。 和田とリリのサイド対面ショット。 ここはややぎこち

ない二人の感じ。最後のカットでほんわかした雰囲気を出すためにここでは対

比でややよそよそしい演技で。

和田「(少しの間)・・・デカフェもありますよ」

リリはほっとしたように

リリ「あっ、ありがとうございます」

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[カット19]

固定 全体の引きショット。 和田と同じように妊娠に気づいているママたち。 和

田とリリは映さずに横顔で可能な範囲で全体をねらうこと。カット18と横顔

続きにすることで画面に安定感を出すこと。 カット19B で時計のインサート。

ママ達全員のインサート と時計のインサート(時間経過を演出)【シーン 3 ママたちの自己紹介】

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[カット20]

固定 全体の引きショット。 和田の後頭部側から全体。 次のカットで和田の表情

が映るので和田の表情は映さない。ここからリリ着席で椅子が増える

全員が着席している

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[カット21]

固定 和田の臍上ショット。左右のマナカとアヤネを巻き込んで3ショットで

も可能。リリ方向からのカメラ

和田「じゃあ、初めての方もいらっしゃるので、改めて自己紹介しますね。この会は東

京都から委託されて開催しているぬくもりのわです。ぼくはこの会を主催している

和田です。それではみなさんもひとことずつ自己紹介お願いします」

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[カット22]

固定 ユリとマユの2ショット

ユリはリリを見て明るく声をかける

ユリ「ユリです。25 歳。第一子、1 歳。えーと、悩みはね、旦那がまったく使えないこと。

ミルク冷ますのに 5 分もかけてぬるくしすぎて子どもに泣かれるの、マジで才能

だと思う。このコーヒーもさ、ぬるいけど、ミルクと同じ温度で、ちょうど良いって感

じがするよね。あ、意味わかんなかったらごめん笑」

マユは口をはさむように話し出す

マユ「それ、わかる!ぬるいって、ママになってから許せる温度だよね。あっ、私はマ

ユ、シングルマザー。33 歳。バイト掛け持ち。食費のために朝食抜き生活7ヶ

月目突入~笑、でもうちの子がママ、おいしいねって言うとさ、泣ける。あれだ

けで救われるんだよね」

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[カット23]

固定 ミヨン向け臍上くらい。 ここはあまり引きにしない。 次のカットで映るのでここではアヤネとミカは映さない

ミヨンが微笑んで言う

ミヨン「ミヨンです、29 歳。夫とは離婚して今、実家に子どもと一緒にいます。保育園に

入れなくて、ずっと待機。実家で両親に育児手伝ってもらおうと思ったんだけど、

うちの両親共働きだから、実家にいても気を遣ってばかり。育児に向いてない

んじゃないかなって思う日もあるけど、ここにくれば託児室に預けて少し息抜き

できるからなんとかやっていけてる・・・気がする、たぶん笑」

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[カット24]

固定 アヤネとミカ向け臍上くらい2ショット

アヤネ「ここの託児室楽しいらしくて私の娘いつも大喜びだよ。あっ私はアヤネ、29 歳。

夫は海外赴任中。3 歳の娘と二人暮らし。ワンオペでシングルマザーみたいな

もんだから寂しいって言うのが最近の口癖になっちゃってる笑。でも寂しいな

んて、なんか我慢が足りないって思われる気がして・・・でもほんとは誰かによ

くやってるねって言われたい日もある」

口々に「よくやってるよ」と言うママたちに対して「ありがとう」と笑うアヤネ

ミカ「ミカです。44 歳。初産で産みました。最近、子どもを病院に連れて行ったとき、待

合室でおばあちゃんですか?って聞かれて・・・恥ずかしかったけど、それ以上に

この子のために笑っていようって決めたんです。泣かれるたびにこの子は私を求

めてるって思って踏ん張ってます」

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[カット25]

固定 マナカとミヨン向け臍上くらい2ショット

マナカ「それめっちゃ失礼な奴ですよね、アタシだったら SNS にそいつの顔晒して袋だ

たきにしちゃうな。アタシはマナカ。21 歳。息子は今 4 歳になったばっか。大学

入ってすぐに妊娠が判明して、中退して産んでカレシには逃げられてしばらく

は病んでた。高卒の子持ちって就職不利だったからめっちゃ病んでたけど今

は普通に事務職できてるしめっちゃ幸せだよ」

ミヨン「マナカちゃんのカレシさんイケメンだもんね」

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[カット26]

固定 ワンショットでテンポ良くいくのでアップカットマユ「あのインスタ見てずるーいって思った笑」

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[カット27]

固定 ワンショットでテンポ良くいくのでアップカット

マナカ「もう別れようかなって思ってるけどね笑」

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[カット28]

固定 ワンショットでテンポ良くいくのでアップカット

アヤネ「あれ?先月付き合ったばっかじゃん?」

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[カット29]

固定 ワンショットでテンポ良くいくのでアップカット

マナカ「もう飽きちゃって、だって顔しか取り柄無いんだもん」

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[カット30]

固定 ワンショットでテンポ良くいくのでアップカット

ユリ「うちの旦那も顔しか取り柄ないからなあ、別れよっかな」

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[カット31]

固定 ワンショットでテンポ良くいくのでアップカット

ミカ「私はもうそんな気力ないな。毎日今日を無事にやり過ごすことしか考えられない」

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[カット32]

固定 引き全体

わかるわかるという感じでうなずくママ達

【シーン 4 リリの不安と先輩ママの言葉】

一通りママさん達の自己紹介が終わって静まりかえる部屋

みんながリリに注目する ←ここまで撮ること――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット33]

固定 和田だけのアップカット

プレッシャーをかけないように気を遣いながら和田が優しく声をかける

和田「では・・・お名前だけでも大丈夫ですよ」

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[カット34]

固定 リリとユリ向け臍上くらい2ショット

リリ「リリです。産もうかどうしようか迷ってて。産婦人科でこういう場所があるよって言

われて・・・カレは逃げちゃって、ほんとは産みたいけど・・・やっぱり甘いですか

ね?怖いんです。ちゃんと育てられるか・・・自分の人生なくなるんじゃないかって」

優しくユリが言う

ユリ「なくなるよ、自分の人生なんて。でもね、ママになった自分って想像以上にタフで

愛しくなるからさ」

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[カット35]

固定 ミヨン向け臍上くらい 1 ショット

ミヨン「泣きながら作った離乳食をひっくり返されても、また明日頑張ろうって思えた。

意味わかんないよね。可愛いって怖いよね」

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[カット36]

固定 ミカとアヤネ向け臍上くらい2ショット

ミカ「私は 43 歳で初めての出産だったから不安の塊でした。でも、親になるのって歳じ

ゃなくて気持ちなんだって気づいた」

アヤネ「私もまだ、迷う日ばっかり。でもね、わかるって言ってくれる人がいるだけで、

なんとか歩ける気がするんだよね」

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[カット37]

固定 マナカ向け臍上くらい1ショット

マナカ「アタシは大学入ってすぐだったから。中退したけど。あのときは死ぬほど悩ん

だけど、でもいまはすごく幸せに生きてるよ。命ができた時点で、もう選択肢じゃなくて決断だから」

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[カット38]

固定 マユとリリ向け臍上くらい2ショット

マユ「ねぇ、いまって、何週目?」

リリ「10 週目です・・・」

マユ「一番不安な時期だよね」

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[カット39]

固定 マナカとミヨン向け臍上くらい2ショット

マナカ「私なんか 10 週目のときにカレシと別れたし。今じゃ笑い話だけど」

ミヨン「笑えてるのはちゃんと向き合ったからでしょ」

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[カット40]

固定 リリとユリ向け臍上くらい2ショット

リリ「・・・私、産んでもいいのかなってずっと悩んでて」

ユリ「いいのかな、じゃなくて産みたいかどうかで決めていいと思うよ」

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[カット41]

固定 アヤネ向け臍上くらい1ショット

アヤネ「なんでも相談してよ。私たち、家族じゃないけど戦友だから」

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[カット42]

固定 リリとマユ向け臍上くらい2ショット

リリはこくりとうなずく

マユ「ママっていうのはさ、正解はなくって、ただ続けることなんだと思うんだよね」

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[カット43]

固定 ミカ向け臍上くらい1ショット

ミカ「私も産むの怖くて。ちゃんとママになれるかなって思ってばかりで。でもここ来てみてわかったの。ちゃんとなんて誰もできてない。だから、わたしなりでいいんだ

って」

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[カット44]

固定 ミヨンとマユ (表情) とリリ (表情) とユリ向け足先くらい広め引きの4

ショット。次のカットで映るのでマナカは映さない

ミヨン「私はね、この子のためにってずっと頑張ってたけど、途中で気づいたの。この

子のためにもちゃんと笑わなきゃって。ママが笑ってたら子どもはきっと安心す

るから」

ユリ「お母さんになったら、もう完璧じゃなくていいんだよ。自分らしく生きること、それ

がいちばん子どもに伝えたい言葉

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[カット45]

固定 マナカ向け臍上くらい1ショット

マナカ「アタシも同じように悩んでた。正直もっと遊びたいって気持ちもあったし、子ど

もができたら楽しいことができなくなっちゃうって思ってた。でもね、子どもがで

きたら毎日嫌ってほど遊びの毎日だよ。それにね、シングルマザーってけっこ

うモテる。だからその気になれば男なんていくらでもできるから大丈夫」

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[カット46]

固定 ミカとアヤネ向け臍上くらい2ショット。 二人の笑顔。 カット46B はマ

ユとミヨンの笑顔も撮っておけるとベスト。同じく臍上くらいの2ショット

笑い声にあふれる室内

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[カット47]

固定 ここからドラマになるのでしっかりとアップにすること。決めショット

の連続。大事に撮ること。ユリ肩上くらいカメラ目線

【シーン 5 ママ達の本音、本作品のハイライト】

ユリは少し笑いながら自分のカップを見つめて言うユリ「うちの子さ、夜泣きひどいし、哺乳瓶拒否するし、おむつも 1 日 8 回換えるレベ

ルでマジで振り回されてるのに・・・ちょっと熱出して寝込んでるだけで、心配すぎ

て涙でるのよ。あんなに大変な日々なのに、その大変さがなくなるって考えただ

けでゾッとするんよ。なんだよ~うるさいな~って言いながら、泣き顔が見えない

と不安になる。ほんと矛盾してるけど・・・あの子が笑ってくれるだけで全部チャラ。

もう、意味わかんないくらい、愛おしい」

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[カット48][カット49]

固定 マナカのアップショット斜めから狙う。カット49はミカのアップショ

ット斜めから狙う。ここはカメラ目線にはしない

ユリの言葉に、小さく笑いながら涙を拭くママたち

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[カット50]

固定 アヤネアップショット肩上くらいカメラ目線決めショット

アヤネがまっすぐリリを見ながら言う

アヤネ「私、育児が不安でたまらなかった頃、子どもに、あなたがいなければ私楽だっ

たかもって思ったこと・・・ある。自己嫌悪で潰れそうになったけど、ある日、マ

マがんばってるねって 3 歳の子が言ってきたの。・・・泣いた。あんな小さい子

が私の気持ち、ちゃんと感じてくれてたんだって。そしたら今までの毎晩の泣き

声も、食べこぼしも、全部が宝物みたいに思えたの。人に、わかるよって言っ

てもらえることが、どれだけ救いになるか、私はこの会で知った。リリちゃんに

も、そんな場所がきっとできるよ」

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[カット51]

固定 ミヨンアップショット肩上くらい。決めショットカメラ目線

ミヨンが涙ぐみながら言う

ミヨン「・・・私ね、出産してから毎朝、今日も起きなきゃって、ため息しか出なかったの。

夜は眠れないし、誰も代わってくれないし、子どもを見てるのが怖い日もあった。

でも、あの子が指で私の髪をつかんでニコッて笑ったとき・・・あ、私この子の

世界なんだなって思った。私がいなかったら、この子は存在できない。・・・すご

く怖かったけど、それ以上に誇らしかった。子どもって、ママを生きてていいっ

て思わせてくれる存在なんだよね」――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット52]

固定 リリアップショットインサート。情緒確保のため念のため少し長く撮っ

ておくこと。ここはカメラ目線にしない。ロールカットにする?

リリ、唇を噛みしめながら涙をこらえる

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[カット53]

固定 ミカアップショット肩上くらい。決めショットカメラ目線

ミカは落ち着いて話し出す

ミカ「私は高齢出産だったから、出産の時に赤ちゃんか私、どちらかが危ないかもって

言われた。怖くて怖くて、でもね、産声を聞いた瞬間、全部が報われたの。・・・こ

の子に会うために生きてきたんだって、はっきり思った。毎日、ママ見て!って言

ってくるあの子の姿が、奇跡みたいに愛おしい。リリちゃん、怖いなら、ちゃんと

怖がっていい。でも、産むって選んだその先には、想像もできないくらいの愛があ

る。それだけは、間違いなく、私が保証するからね」

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[カット54]

固定 全体の引き。カット53のミカの最後の表情と姿勢をそのままキープし

ておくこと。マユはこのカットのあとすぐにアップショットになるので表情を

引き続き同じにすること。 姿勢も同じにすること。 リリ画面右に配置してリリ方

面へ全員の首の角度がそろうと綺麗な画面になる。カット53の返しカット

みんな、リリに向けて小さくうなずく

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[カット55]

固定 マユアップショット肩上くらい。決めショットカメラ目線

マユは声を震わせて言う

マユ「うちの子、元旦那がいなくなってから、パパは?ってよくきくの。正直答えに困る

けど、それでも私が笑ってると、子どもも笑うの。・・・その笑顔のためなら、何でもできる。ほんとに。だから、私、自分のこと褒めてるよ。私、よくやってるって。そし

たら、なんか、子どもにも優しくできるようになった。リリちゃん、大丈夫。ちゃんと

愛せる自分になれる。ゆっくりでいい。ここに来たことが、もう一歩目なんだから」

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[カット56]

固定 マナカアップショット肩上くらい。決めショットカメラ目線

マナカが昔の自分を思い出したように言う

マナカ「どうしようかなって悩んでるってことはさ、たぶんもうママになってるんだよ。子

どものことを考えてるから悩むわけでさ。今まで自分がママになるなんて想像

もできなかったし・・・カレも逃げちゃってたった一人で心細くて・・・お金とか生

活とか将来とかいろいろ不安だらけだったけど・・・でもうちの子がさ、将来ママ

と結婚するって言ってくれて・・・なんかそれだけでもう、十分って思ったんだよ

ね。いろんな男と付き合ったけど、息子を一番愛してる。だから絶対あの子を

マザコンにするんだ笑」

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[カット57]

固定 リリアップショット肩上くらい。 決めショット。 カメラ目線。 カメラは正

面から

リリは涙をこぼしながら

リリ「・・・私、本当は産みたいって思ってたんです。でも、産むって決めたら、全部を背

負わなきゃいけない気がして・・・怖くてたまらなかった。どうせ誰にも理解されな

いって、諦めてたのに・・・今日ここに来て、みなさんの言葉を聞いて・・・なんか、

あったかくて・・・寂しさが溶ける感じがして・・・。ちゃんと、育てたいって、思いま

した。・・・ありがとうございます」

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[カット58]

固定 余韻を大事するため少し長めに。 何度かうなずくお芝居。 引き全体。 リリ

ごしの和田向け。このカットではリリの顔は映さずに次のカットで映す

ママたちは拍手はせず、ただ静かに、でも深くうなずいている

和田が微笑む

和田「リリさん、また来て下さいね」――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット59]

固定 引き全体。 カット58の返しカット。 和田ごしのリリ向け。 やや上からた

たいてみるといい。可能なら画面の首も上から下へうなずいてあげる

うなずくリリ

リリ「はい。子どもって、いろいろ大変だけどあったかい存在なんですね」

ミカ「ぬるいミルクと一緒。アツアツじゃなくていい。ぬるいから心をじんわり包めるの」

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[カット60]

固定 ミカとアヤネごしのマユとミヨン。足先までの全身カット

少しだけ優しい笑みがあふれるママたち

マユ「そういえば和田さんのお母様もシングルマザーですよね?」

ミヨン「えっ、そうなの?知らなかった」

マユ「前に話してくれたじゃないですか」

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[カット61]

固定 和田の臍上カット。ようやく和田の出番(笑)

和田は遠くを見て少し微笑む

【シーン 6 和田のママとぬくもりのわの関係】

和田「母は毎朝コーヒーを淹れてました。でも、飲み終わった姿って見たことなくって」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット62][カット63][カット64]

固定 アップカット。カメラ目線にはしないけどできるだけ正面の方から表情

をしっかりと。カット62はリリ。カット63はマナカ。カット64はミヨン

みんなが和田を見つめる――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット65]

固定 マユとミヨンごしの画面右に和田、画面左にユリ、中央にミカとアヤネ

和田「あの人は母子家庭で、たった一人でぼくを育ててくれて。自分のことはいつもあ

と回しって感じだったんです。この紙コップにそんな母の姿が重なるんですよね。

飲みかけのまま置いていかれたやつ」←少し紙コップを離してアヤネの声を録音

ユリ「だからいつもコーヒーを用意してくれてるんですね」

アヤネ「これ、ちびちび飲んでると哺乳瓶みたいでなんか安心する」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット66]

固定 和田アップショット肩上くらい。紙コップを離した位置から手前に持っ

てくる動作を忘れないこと。決めショット。カメラ目線

和田は少し笑う←ここで紙コップを手前に持ってくること

和田「体温と同じくらいの温度でだれかに寄り添えるように。そういう意味を込めてぬ

くもりのわって名前にしたんです。母はいつも一人で抱え込んでたから。当時、こ

んなふうに少しでもだれかと話せる場所があったら、母はもっと子育てに前向き

になれたんじゃないかなって思ったんです」

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[カット67]長回し

固定 全体引き。 マイクは和田とリリで録音。 ここではセリフは和田のまでを録

る。 カメラはリリの後ろ姿から和田向けにする。 リリはカメラ前 (カメラ方向に

向かって全員の最後のセリフがしっかり録れるようにすること) 。最後にリリが

和田のほうへ振り向くまでしっかりと録る

【シーン 7 ぬくもりのわの終わりの時間】

和田の告白をきいて共感して静まりかえる部屋←少しの間で余韻を演出すること

和田「あっ、もう託児室のお迎えの時間ですね。また来週お待ちしてます」

和田が立ち上がって見送ろうとする←入り口付近の机に移動する。カメラから切れる

ユリ、ミヨン、アヤネ、マユ、ミカ、マナカがそれぞれのタイミングで立ち上がって部屋

を出て行こうとする

口々に「またね」「今日あっという間だったな」「いつもでしょ」「また戦場に戻りますか」

「ママ遅い~って怒る顔がちょっと楽しみ」「今日もコーヒーごちそうさま」など挨拶を交

わし、紙コップを出入り口付近の机の上に置いて去って行く

リリは立ち上がってなにかを和田に言おうとしている様子

ユリ、ミヨン、アヤネ、マユ、ミカ、マナカが帰り際にリリに一言ずつ声をかけていく

「大丈夫だよ」「また会おうね」「身体冷やさないでね」「(肩をトンと叩いて)一人じゃな

いからね」など

和田の方を見るリリ

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[カット68]長回し

固定または手持ちで寄っていくとエモい。難しければ固定 最後は人とのやり

とり感が出るように対面ショット&ワンカット長回し。和田とリリの距離を近

づけてバストアップくらいで表情をしっかりと撮ること

和田は机に向かって片付けている後ろ姿から開始。画面左よりリリがフェード

インして和田に近づき、 和田が振り向いてからサイドショット。 手持ちに挑戦す

る場合は最初は和田の後ろ姿腰くらいまでから左からリリフェードインして、

リリの動きに合わせてカメラも和田に寄っていけるとベスト。手持ちなら深く

うなずくリリのあたりでリリにカメラを向ける。

【シーン 8 リリの決断】

和田が後片付けをしている

リリが和田に近づく

リリ「和田さん」

和田「はい」

真剣な表情のリリは覚悟を決めたように告げるリリ「今日はありがとうございます。私、産もうと思います」

和田は黙って優しくうなずく

リリ「この子に会いたいんです。人生ぶっ壊してくる存在だけど、それでも愛しいって思

うんです」

和田はなにも言わずに優しく微笑む

リリ「和田さんのお母さん、きっと和田さんのことをすごく誇らしいと思ってるはずです

よ」

和田「え?」

リリ「和田さんはたくさんのママにぬくもりを与える、特別な場所を作ったから。私もそ

んな子を育てたいって思ったんです」

和田は一瞬言葉が出てこない。照れるのを隠すように少し笑う

和田「特別じゃなくなるといいですよね。こういう場所が特別じゃなくて普通にできると

いいなって思います」

深くうなずくリリは明るい顔になる

リリ「また来ます」

和田「いつでもどうぞ。おいしいデカフェ用意しておきます」

リリ「人肌にしておいてください」

和田「ミルクと同じ温度ですね」

リリ「そうです。←ここで一回下を向く(おなかに意識を向ける)セリフを割る。手はまだ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット69]

固定 リリ正面から臍上くらい

体温と同じくらい」おなかに向けた顔をカメラに上げてカメラ目線になってから言う

そう言ってリリは自分のお腹に手を置いて笑う←カメラはやや下に向けるが顔は切

らない

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット70]

固定 リリ正面からお腹に置いた手のアップ。タイトルインするので長めに撮

っておくこと

リリが手を置いたお腹のアップ(鑑賞者に赤ちゃんの姿を想像してもらうカット)

『体温と同じもの』タイトルイン――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット71]

固定 椅子の上の紙コップのアップカット。文字入れするので長めに撮ること。

♦エンディング開始(ワンカット長回し)♦

紙コップのアップに文字が浮かぶ

【産後うつの発症率:14.3%】

【育児が「しづらい」と感じた母親:74.2%】

そのまま紙コップを和田が手に取って画面からフェードアウトする←いらないかも(笑)

カット切り替え

エンディングクレジット開始

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[カット72]

固定 最後に全員集合した所で画角合わせること。ピンマイクは左右の地面で

録音。もしくは最後に全員集合したときの左右の人物の紙コップ

誰もいないぬくもりのわの会場

和田が登場して手に持っている紙コップをユリに渡す

1 人ずつ順番に紙コップをバトンのように慎重に手渡していく

ユリ→ミヨン→アヤネ→マユ→ミカ→マナカと渡されていく

[ぬくもりを全員が受け取っていく象徴的シーン]

最後はリリに渡される

みんなが紙コップを持って集まって笑顔になる。全員がカメラ目線になる

全員「せーのっ、乾杯」

[みんなが笑顔でぬくもりを手にする=みんなの気持ちが一つになる象徴的シーン]

END『体温と同じもの』という作品について

少子高齢化が進んでいます。現代日本社会ではますます、子どもを産んで育てるの

が難しい社会になっています。それでも、だれかと「わかる」を分け合えたなら。この世

界はきっと、体温と同じものになると思います

どうか、この作品を通して「だれかのぬくもり」を感じてもらえますように

和田昌俊

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