top of page
検索
執筆者の写真昌俊 和田

オリジナル脚本『ぎょう座の逆襲』

更新日:7月24日

『ぎょう座の逆襲』という作品について


撮影現場に拘束される役者と監督がテーマです

役者は監督の世界観の中に飛び込み、監督からOKが出るまで演じ続けなければなりません

それはまるで不思議な世界に閉じ込められて答えを探す行為に似ています


監督の思い描く世界の中でベストを尽くして作品を作り上げる行為は、時にはその世界の中で誰かが犠牲になったりヒーローになったり、監督の世界観のルールの中で、もがきつづけなければなりません


まるで不条理なデスゲームのようです


それはつまり自分自身との戦いでもあります


時間という制約の中で最高の演技を目指す役者は、閉じ込められた空間で出口を探す行為をお芝居の中で繰り広げています


映像作品を作っていく上で欠かせないせめぎ合いを表現したくてこの作品を作りました




『ぎょう座の逆襲』


スペシャルムービー


劇団ぎょう座 結成10周年記念作品


登場人物7人


木戸咲也香

崔エリ

RINKA

リオン

保坂尚樹

池田朋弘

和田昌俊


ストーリーライン


監督から指示された場所にきた劇団ぎょう座のメンバーは集合場所で、不思議な袋を見つける


袋を開けるとキッチンタイマーが入っていた


その瞬間からカウントダウンがはじまる


響き渡る監督の声「ゲームスタート」


わけのわからないメンバーは帰ろうとするが、なぜか公園から出ることができない


ときおり監督の亡霊がやってきてメンバーを襲いはじめる


キッチンタイマーの制限時間内に監督の亡霊を倒し、この世界から脱出するための戦いがはじまった



〈撮れるところまで撮って、編集で繋いで予告編っぽい感じに仕上げるので撮影スケジュールに融通がきく作品〉



全員で「劇団ぎょう座」と言う

OPアニメーションの音はこの全員の声にする


あおり文句

「予測不可能」

「脱出不可能」

「生存不可能」


集まる全員(スマホを片手に)


ポツンと袋(開けてあっという表情)


人が死ぬ(保坂さんをゆらして叫んでいるエリさんと木戸さん)


公園の出口をパントマイムしながら、後ろを振り返り

「閉じ込められた。この世界から出られない」

池田さんとリオンさん


[犯人はだれだ?]あおり文句


「おれを撃てー!」両手を広げながら

和田昌俊


「死なないで」

木戸さん 揺らしながら


「やつに思い知らせてやる」

RINKAさんが手をポキポキさせながら


「先に行け!」

池田さん 歯ブラシを構えながら


「おまえの本当の父親は」

保坂さんが死にかけながら


「だれかが、犠牲にならなきゃいけないの」

エリさんが首輪を前にかかげながら


「みんなには秘密にしてたことがあって、じつは」

リオンさんが木戸さんにベンチで語る


「世界を救う、わたしたちで!」

木戸さん


ザッザッザッ(全員で歩く)


走りながら何かから逃げてる

「あーー」

エリさん


驚いて後ろに逃げる

「わーー」

RINKA・木戸さん・池田さん


気合いを入れてためるように

「はーー」

リオンさん


カメラ目線で

「ずっと前から、好きでした」

木戸さん


だれかの肩に両手を置きながら

「おれがおまえを守る」

和田昌俊


「ここでやつらを食い止める」

RINKAさんがムチをビシッとさせながら、足元の斜め下から煽るようにカメラで撮る


後ろにかばうような体制で

「やつは任せろ」

保坂さんがリオンさんをかばいながら


「おまえの本気はこんなものか?」

腕相撲しながら

池田さんと保坂さん


「生きて帰る、必ず」

顔のアップで言った後に後ろに立っている人たち(全員)の方へ振り返って歩いていく

保坂さん


地面に寝っ転がって上を見ながら両手を突き上げて

「この世界はおれのものだー」

和田昌俊

足元からグーっと顔まできてカメラ上がる


まわりを見回しながらみんなに言う

「これが、最後の戦いになる」

木戸さん


ローターのスイッチを見ながら

「新しいぎょう座の力?」

エリさん


口枷を渡しながら

「選ばれしものだ」

リオンさんが木戸さんに渡しながら言う


手枷と足枷をつけられて頭を踏まれながら叫ぶ「おまえら覚えとけよ!」

カメラは遠くから顔にグッと寄って撮る

和田昌俊


死にそうな感じで

「娘をたのむ」

保坂さん


「いやー」という叫び

リオンさん


「わたし、そんな女じゃない」

木戸さん


「未来のあなたから預かりました」

一万円の封筒を渡すカメラ目線のショット

リオンさん


「出口をしめす手がかりがあるはずなんだ。どこだ?どこにあるんだよー!」

池田さんが袋を漁りながら叫ぶ


ロープで綱引き

リオンさんとエリさん


パドルを手に持ち、見ながら

「これでおれは世界を手に入れた」

和田昌俊


首輪を持った人に向かって首輪をしたまま跪いた体勢で見上げながら

「どうして私たちが殺し合わなきゃならないの?」

エリ


「こんなの、勝てるわけないよ」

泣きそうなリオン


「どこにも出口なんてないじゃん」

あきらめたような絶望感のRINKA


「みんなが、みんなが死んじゃう」

悲しそうな木戸さん


〈太鼓終わり〉


「ハッハッハッハ、皆殺しだぁ」

キモい笑いの和田昌俊


「ごめんな。父さん、帰れそうにないや」

死にかかって疲れたような様子の保坂さん


ED曲開始〉


「時間をかせぎます、そのあいだにやつの弱点を見つけてください」

エリさんがスイッチを高くかかげて言う

「ダメー!」と叫ぶ木戸さんをおさえるRINKAさん


それぞれ別の人へビンタ3連発

木戸さんが和田昌俊と池田さんと保坂さんにビンタ


一人ずつ増えていく土下座

木戸さんに和田昌俊と池田さんと保坂さん


乳首クリップを両手に持って

「たった一度のチャンス、必ず成功させる」

RINKAさん


「やつはまだ生きてる」

保坂さん


歯ブラシを持ちながら

「これが伝説の武器?」

木戸さん


「油断するな!くるぞ!」

池田さんが手枷と足枷を手に持ちながら言う


「最後まで踊る。あきらめない」

踊るリンカとパドルを持ってダンスしている男(和田昌俊)と周りでハラハラ見守る人

見守る人は全員


ガスマスクを外しながら

「待たせたな」

池田さん


アイマスクを外しながら

「待たせたな」

保坂さん


鞭を持ち、振り返りながら

「お前だけは絶対に許さない」

耳たぶには乳首クリップが付いている

和田昌俊


「あなたのお兄さんからです」

封筒を渡しながら

渡すのがリオンさんで渡されるのが木戸さん


パンツを掴みながら

「これは、宝の地図?」

池田さん


パンツを掴みながらかけよって

「見て!暗号が解けた」

木戸さんがRINKAさんとリオンさんとエリさんに


スクラム組んで下から顔を撮るショットで何人かの顔

「よっしゃー」


スローモーションでストップウォッチをリセットしようとする

3人くらいがセルフスローモーションで押そうとするが、後ろから来た普通のスピードの人がぽちっと押して三人が「え?」ってふりかえる

和田昌俊と保坂さんとRINKAさんがスローモーションになってるところに木戸さん


ローターを胸に当てながら

「これが、ぎょう座の力・・・」

エリさん


「一人では行かせないよ、一緒にやつを倒そう」

リオンさんが木戸さんの横に並びながらに言う


ゆらゆらとゾンビみたいに歩くのを見ながら

「そんな、なんで?ずっと一緒に戦ってきたのに」

木戸さん


祈るように手を合わせる男の前に置かれたコップを走り去りながらかっぱらう

「おい!」

振り返って

「これで世界を救う!」

和田昌俊が祈り、リオンさんがかっぱらう


ナイフみたいに歯ブラシを使って体ごとぶちあたって刺す

「ぐはあ」

RINKAさんがリオンさんにぶちあたる


カメラのはしに立っている人を見ながら

「えっ生きてたの?」

木戸さんが和田昌俊に言う


かごめかごめみたいにカメラマンを真ん中にいれてカメラマンが回るぐるっと一周ショット

そのあと木戸さんを中心においてぐるっとまわるカット。かごめかごめの中にカメラマンもいて背中に視線を感じながらまわる


「犯人は」

全員の顔のアップが連続でそれぞれ言う、最後に木戸さんが

「犯人はおまえだ」

でタイトルどーん

木戸さん


最後に後ろから近づくゾンビ、「後ろーーー」「えっ?」で映像切れる

池田さんとRINKAさんと保坂さんが木戸さんに近づいていく








無断転載・無断使用禁止

 

この脚本・絵コンテを使用する場合、必ずご一報ください

 

ご連絡はTwitterDMまたは「劇団ぎょう座」のメールまでどうぞ

和田昌俊 Twitter

劇団ぎょう座 メール


短編映画『ぎょう座の逆襲』劇団ぎょう座【第八作】[予告編風ムービー]


閲覧数:45回0件のコメント

最新記事

すべて表示

異説桃太郎

むかしむかしのそのまた昔 大和国のはずれに おじいさんとおばあさんが住んでいました 二人の間には子供がありましたが幼い頃に亡くなっていました あるときおじいさんが山に行くと川を籠が流れてきます その籠の中には小さな赤ん坊と桃が入っていました 赤子の顔には青いアザがありました...

Comments


記事: Blog2_Post
bottom of page